公開日 2025年12月23日
2025年10月15日受付
提言
市立図書館の敷地全体を完成された一つの作品とするならば、オアシス公園はまさに「空白の美」の役割を果たしていると思います。深い精神性や静寂、解放感をもたらす引き算の美学です。頭の中を整理したり、集中力を高めたり、心を落ち着かせる効果があります。にもかかわらずそこに美術館を建設するということは、絵画で例えるなら 完成された作品の余白部分に落書きをするようなもの だと思うのです。
この広場(オアシス公園)は、すでに中野市民の憩いの場、癒しの空間、文化的な場所として定着しています。子どもたちにとっては情操を育む場所でもあります。中野市はこの空間を『財産』として守り、後世に残すべきと思います。市民の心の拠り所を奪って美術館建設とは本末転倒ではありませんか?
そこで以下の2点をお願いしたいと思います
(1)なぜ図書館の敷地を建設場所として選んだのか、場所の選定にあたりどのように評価分析をし、どのような過程を経て決定したのか”広報なかの”で市民に向けて開示すること
(2)市長はここで一旦立ち止まり、公聴会を開くなどして広く市民の声を聴くこと
市民には知る権利があるはずです。正しい情報が十分に公開されることで市民も適正な意見を形成できるようになります。それから、市民の声に耳を傾ける市長の懐の深さを示してほしいです。市民の声を無視してこのまま突き進むようなことがあれば、市長の文化的意識の低さを疑わずにはいられません。
たとえ時間がかかっても市民との対話を重ね丁寧に進めていくことで、中野市は文化が香る元気なまちに近づけるのだと思います。
中野市民のリーダーとして賢明なご判断をお願い申し上げます
回答
美術館建設予定地の選定につきましては、市公式ホームページで掲載している「(仮称)中野市美術館建設基本計画(案)」に記載のとおり、市有地の中から、(1)整備規模を確保できる場所、(2)アクセスが良い場所、(3)他の公共施設・民間施設との連携が図られる場所、を調査した結果、法規制などの問題がなく、近くには信州中野駅や宿泊施設があり、さらに年間を通じて来館者の多い図書館の隣接地であるなど建設地として他の場所より評価が高かったため、最適であると判断し選定しました。
また、緑地全体が建設予定地となっておりませんので、今後も憩いの場としてご利用いただけます。さらに図書館に併設することで、展示作品やその作家について調べることもできるようになり、相乗効果が期待でき、小さいころから感性を養う美術作品などに触れる機会が生まれ、郷土の文化・芸術を知り、中野市に愛着を持ってもらう機会となります。
なお、建設に伴う整備内容の設計が進んでまいりましたら、市議会等で議員へ説明するほか、住民の皆様への説明会が決まり次第、広報なかのや市公式ホームページなどで周知させていただきますので、ご理解とご協力をお願いします。
お問い合わせ
文化スポーツ振興課 文化振興係 電話(22)2111 内線394
