【私の提言】市役所職員の消防団入団の義務化、消防団活動の簡略化について

公開日 2020年11月16日

7月13日受付(手紙)

提言

市役所職員の消防団入団の義務化について
現在私は中野市消防団第一分団の第8部(東吉田部)に所属しておりまず。東吉田ももちろんのこと、どの分団、各部ともに団員の確保には頭を抱えているのではないかと思います。
その中で、中野市内の第一から第十分団、全ての消防団の中で私の所属しています東吉田の団員の人数は、中野市内ワースト一位となっています。少し、その最少人数の部の中身のお話からさせていただきます。
東吉田部は定員13名に対し、現在7名で活動をしています。まずその時点で衝撃的な人数かと思いますが、その7名のうち、市内在中者が6名、残り1名は長野県内ではあるもの の、市外在中になります。その1名の市外在中の団員は土日の行事等の参加できそうな行 事は予定を合わせてもらい、ちゃんと参加をしていただいています(全く行事に参加をしないいわゆる幽霊団員という形ではありません)。
そして市内在中の6名のうち、3名が市外の勤務地になります。私自身、市内での勤務もしていますが、仕事柄市外での勤務も掛け持っているため、市外勤務としてカウントして います。

  1. 市内在中で市内勤務→3名
  2. 市内在中で市外勤務→3名
  3. 市外在中で市外勤務→1名

となります。
さらに1市内在中で市内勤務の3名のうち、1名があまり活動に参加できてないため、有事の際すぐに動ける団員は実質2名となります。残念ながら、その1名は今現在で幽霊団員になりかけてはいますが、入団歴も浅いため、その都度声をかけて徐々に参加していってもらう予定ではいます。
さらに、1の市内在中市内勤務の団員1名が、来年度ラッパ長を務める関係で、本部付になり東吉田部を今年で抜けることになります。仮に部を抜けないとしても、本部との兼任になるため、部での活動はほぼできないかと思います。

来年度、OBの方のご家族が入団予定となってはいますが、それでも人数は合計7名となります。
以上が中野市内消防団団員数ワースト1位の部の現状になります
ではなぜこのような状況なのでしょうか。
まず、東吉田という地区には神社がありません。神社がある地区には祭祀団がいて、祭祀団から消防団に、という流れが自然になります。
もちろん他にも神社がない地区もありますので、それだけが理由とも言い切れません。
そして、東吉田地区は戸数700にもなり比較的市内では大きな地区で、新しく越してくる 世帯も多いです。
新規に越してきた方々のお宅には勧誘に伺わせていただいているのですが、あまりいい返 事が返ってこないのも現状です。東吉田に越してくる方々は比較的若い方が多いです。故 に、消防団に馴染みがないというのも入っていただけない理由でもあります。
世間での消防団のイメージというのは、非常にマイナスなイメージが多くなっています。 入ればお酒を強要される、よくわからない上下関係や規律、大会の練習が過酷等、調べれば過去の負の歴史ばかりでてきてしまいます。
すぐ調べることができる今の時代ならなおのこと、「勧誘が来る→消防団ってどんなものだろうと調べる→過去のマイナスイメージを知る→入るのを断る」そういった流れが生まれてしまいます。
今現在の消防団はもう昔とは違います。少なくとも東吉田部は今の時代の若い世代に対応すべく、お酒の強要はもちろんのこと、 上下関係もなく、歓迎の体制を整えています。

事業内容 狙い
部内にデザイン系の仕事に携わる団員がいるため、今の消防団は昔とは違というチラシを刷り、区内に回覧、配布。 何をするにも知名度や内容の説明が必要なため、消防団を知らない区民にも理解を得てもらう。
地区の公園清掃終了後に、消火栓の使い方を講習。 実際には、区民が消火栓を使用するということはあまりないですが、あくまでも存在と 構造を理解してもらい、講習後に東吉田消防団 の団員不足という深刻な現状を伝え、興味を持ってもらう。
区の盆踊りにて、無料炊き出し 地域との繫がりを深め、新規団員確保につなげる。

等々。

過去に区に出した提案としましては

提案 内容 結果
消防団6〜7年任期案

入団1・2年目→新人、一般団員。3年目→自動車班。4年目→会計係。5年目→部長。6年目→相談役
(イレギュラーに応じて1年 多く見ておくため、6〜7年任期。)

なおかつ、育成会や安協のように区の役員としての扱いにし、世帯主が入団者であれば、班長など組長等の区の役は一切免除。

他の区が一年で終るのに対し、消防団だけ長すぎてしまうから却下。また、自動車班長が東吉田区から選出できなくなり、他の部に負担がかかってしまうという意見。
区での自警団結成案 人数不足のため、せめて東吉田区内で何かあった時に動ける区の役員を作る。区の役員なので一年任期。そこの繋がりから消防団の新規団員確保につながればといラ狙い。 OB側でOB会を作るという案にシフト。未定事項。

消防団は区の役員ではないため、周期で回ってくるわけではなく、断ることができます。 勧誘に行けば「仕事が忙しいから無理だ。」などという断られ方もされます。現役団員も当然仕事をしています。職種は違えど、状況は同じです。等々といった活動をしてきました。それでもまだ団員は確保できず今に至っています。

私たちは一市民です。自動車班を経験していない団員は特に特別な訓練もしているわけで はありません。
なぜ、そういった一市民が災害時に現場に出て、率先して中野市を守るのでしょうか?もちろんそこは、人として見過ごせないという気持ちもあります。しかし残念なことに、中野市の職員だという方のお宅にも何件か勧誘に伺わせていただいていますが、あまりいいお返事をいただけないところが多いです。中野市消防団は中野市の組織ではないのでしょうか?
「一市民が中野市の職員のところを訪ね、中野市の消防団に入ってくれませんかと勧誘する」という構図が疑問に思えて仕方ありません。有事の際は、中野市職員が避難をし、一般市民が現場に赴くのでしょうか?
中野市の組織であるのなら、まずは中野市で仕事をしている人達から周りに声をかけ、団員を増やしていくという形が当たり前なのではないでしょうか?まず市役所職員の方に 私たちが勧誘にいくのがおかしいのではないでしょうか。職員のお宅に勧誘に行っても、他のお宅と同じく嫌な顔をされます。「中野市の職員だから市のために入ってください」と言っても「そんなこと言われても...」というような対応です。
勧誘するこちら側も強く言えばいい話なのかもしれないですが、それでは昔の消防団と同じです。嫌々入らされても本人も楽しくないでしょうし、歓迎するこちらも「申し訳ない ことをした」という気持ちになってしまいます。
なので根本的に中野市側で、職員になったらまず自分の地区の消防団に入ってもらうとい う形を定着化していけば、今後東吉田に限らず他の地区も団員人数不足解決になるのではないでしょうか?定員が足りなければ中野市の職員で補ってほしいと思います。
もちろん実際、中野市職員の皆様も火災に限らず災害時には色々活動をしているのは承知 の上です。ただ、それはあくまでも市役所からの指示ではないでしょうか?そこに自身の 区との連携はあるのでしょうか?
市役所職員と消防団をセットと考え、市役所に入ったら消防団も入るのも当たり前に。これができないのであれば、できない理由、なぜ今までそうならなかったのかをちやんとお 聞きしたいと思っています。
できないのであればできないなりに、もう少しこれから入団する市民のために動きやすい 組織づくりが必要なのではないでしょうか?一度は組織改革をしたとはいいますが、まず 根本的な「中野市の中野市消防団への向き合い方」が改善されなければ何も意味がないのではないでしょうか?

また、東吉田地区が中野市からモデル地区に推薦されているというお話を伺いました。とてもいいお話だと思いますし、モデル地区自体には私は賛成です(この件は東吉田区長や、運営委員の方で決めると思いますので、あくまでも私個人の意見です)。 ただ団員人数が市内最小人数でなぜモデル地区に推薦されたのか。最小人数であるにも関 わらずモデル地区に推薦する時点で、中野市は消防団への関心がないのではという懸念をしてしまいました。
現状では東吉田に限らずいつ辞められるのかわからないと嘆く団員ばかりです。
そんな団員たちには団員報酬や退団報酬よりも、スムーズに消防団をやめる流れが求められるのではないでしょうか。本来であれば一回やればいい部長任務も、二巡目に入っているという部も少なくはありません。
これからの未来、消防団はもっと縮小していくと思います。今現在の中野市消防団の形を 維持していくのに必要なのは人数です。長期任期も見据え、せめて20〜30代の若い職員方、所在地をその地区に置いている職員の方々のお力添えが是非とも必要です。
以上のことを踏まえ、なるべく早急に(冬は火災が多くなるのでなるべくそれ前に)、市役所職員の消防団義務化を提案させていただきます。

回答

市役所職員の消防団入団の義務化につきまして、消防団の入団に関しましては特別な制限は設けておりませんが、職員には機会を捉え消防団をはじめとする地域活動に積極的に取り組むように呼びかけており、消防団員として熱心に活動している職員も多くいます。
消防団員は、自分たちの住む地域は自分たちで守るという気持ちを持っていただいた方が、自らの意思で入団していただくことを基本と考えております。
消防団へのイメージアップのため独自に取り組まれていらっしゃるとの事、大変頭の下がる思いでございます。イメージダウンにつながるお酒の強要はもちろんのこと、入団の強要も同様にあってはならないことであると考えております。
消防団員不足の対策といたしましては、従来の地域割りを変更し、より広域な範囲での区域割り等により、今まで以上に各地域の消防力の強化を図るため、消防団の再編を実施いたしたところでございます。
地域コミュニティーの希薄化や、少子高齢化等による消防団員のなり手不足の対策といたしましては、今後も市役所職員を含めた消防団入団の広報を強化していくほか、機能別消防団員制度を取り入れるなど、改革を検討していきたいと考えております。
区の役等につきましては、各区それぞれでありますので、区の役員の方とご相談いただきますようお願いいたします。

消防団活動の簡略化の提案につきまして、団員の皆様の貴重な休日であったり、お忙しい仕事を休まれて活動され、ご苦労いただいていることに対し感謝いたしているところであります。
消防団の主要な活動といたしましては、災害時の活動と、災害に対応する為の訓練の他、火災等の予防啓発活動が必要であることから、消防団員の皆様の負担の軽減を図るため、式典や大会向けの訓練を大幅に縮減し、より実災害への対応力をつけていただくため、ポンプ操法大会を総合技術大会と改め、実災害に近い形の訓練に変更した他、水防訓練につきましても昨年の台風災害を踏まえ、従来のひと通りの水防工法を行うものから、より実践に近いものとなるよう各地区に分かれ、実際に想定される災害に対応するための訓練へと改革を進めているところであります。
全体で行う訓練の種類といたしましては火災、水害、地震に備えた訓練をそれぞれ年1回程度実施していく計画であります。ご提案いただいた動画での取扱い説明ですが、大変良いお考えだと思います。
不特定多数が閲覧する動画共有サイトでの公開は慎重な考えが必要となりますが、団員間のみで共有できる方法であれば大変有用と考えます。
しかし、実際に訓練をして機械器具等を使用してみて初めて不具合が発見されることも少なくありません。それが実際の災害で人命がかかった場面では取り返しのつかない事になりかねませんので、実動訓練は必要であると考えます。
今後も市では、消防団員の皆様の負担軽減を含め、活動内容等を随時見直し、より良い活動環境を整えるよう取り組んで参りますので、ご理解とご協力をお願い致します。

お問い合わせ

消防課消防係 0269-22-3386

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