民法等の一部を改正する法律(父母の離婚後等の子の養育に関する見直し)について

公開日 2025年8月1日

更新日 2025年12月18日

令和6年5月17日に、父母が離婚した後もこどもの利益を確保することを目的として、民法等の一部を改正する法律が成立しました。

この法律では、こどもを養育する父母の責務を明確化するとともに、親権、養育費、 親子交流などに関するルールが見直されており、令和8年4月1日に施行されます。

親の責務に関するルールの明確化

 父母が、親権や婚姻の有無にかかわらず、こどもを養育する責務を負うことなどが明確化されます。

【こどもの人格の尊重】

 こどもの心身の健全な発達を図るため、こどもの意見に耳を傾け、こどもの人権を尊重しなければなりません。

【こどもの扶養】

 こどもを扶養する責務について、こどもが親と同程度の水準の生活を、維持することができるようなものでなければなりません。

【父母間の人格尊重・協力義務】

 こどもの利益のため、お互いに人格を尊重し協力しなければなりません。次のような行為は、義務に違反する場合があります。

 ・脅迫、暴言等の相手の心身に悪影響を及ぼす言動や誹謗中傷等

 ・別居親が、同居親による日常的な監護に、不当に干渉すること

 ・父母の一方が、特段の理由なく他方に無断でこどもを転居させること

 ・父母間で親子交流の取決めがされたにもかかわらず、一方が特段の理由なく、その実施を拒むこと

親権に関するルールの見直し

【父母の離婚後の親権者】

 父母の離婚後の親権者の定めの選択肢が広がり、離婚後の父母双方を親権者(共同親権)と定めることができるようになります。

 これまでの民法では、離婚後は父母一方のみを親権者(単独親権)と定めなければなりませんでしたが、今回の改正により、離婚後は、単独親権のほかに、共同親権の選択ができるようになります。

【父母双方が親権者である場合】

 父母双方が親権者である場合の親権の行使方法のルールが明確化されています。

 ・親権は、父母が共同して行います。ただし父母の一方が行うことができないときは、他方が行います。

 ・次のような場合は、親権の単独行使ができます。

  〇監護教育に関する日常の行為をするとき

  〇こども利益のため急迫の事情があるとき 

日常の行為に当たる例(単独行使可) 日常の行為に当たらない例(共同行使)

・食事や服装の決定

・短期間の観光目的での旅行

・心身に重大な影響を与えない医療行為の決定

・通常のワクチン接種

・習い事

・高校生の放課後のアルバイトの許可

・こどもの転居

・進路に影響する進学先の決定

・心身に重大な影響を与える医療行為の決定

・財産の管理

(こどもの利益のため急迫の事情があるときとは)

 父母の協議や家庭裁判所の手続きを経ていては親権の行使が間に合わず、こどもの利益を害するおそれがある場合をいいます。

・DVや虐待からの避難

・こどもの緊急の医療行為を受けさせる必要がある場合

・入学試験の結果発表後に入学手続きの期限が迫っているような場合 など

養育費の支払確保に向けた見直し

・養育費の取決めに基づく民事執行手続が容易になり、取決めの実効性が向上します。

・法廷養育費の請求権が新設されます。

・養育費に関する裁判手続の利便性が向上します。

安全・安心な親子交流の実現に向けた見直し

・家庭裁判所の手続き中に親子交流を試験的に行うことに関する制度が設けられます。

・婚姻中の父母が別居している場面の親子交流のルールが明確化されます。

・父母以外の親族とこどもとの交流に関するルールが設けられます。

【親子交流の試行的実施】

 家庭裁判所の手続き中に親子交流を試行的に行うことができます。家庭裁判所は、こどもの利益を最優先に考え、実施が適切かどうかや調査が必要かなどを検討し実施を促します。

【婚姻中別居の場合の親子交流】

 父母が婚姻中にこどもと別居している場合の親子交流は、こどもの利益を最優先に考慮し、父母の協議により定めることとし、協議が成立しない場合は、家庭裁判所の審判により定めることとなります。

【父母以外の親族とこどもの交流】

 祖父母など、こどもとの間に親子関係に準ずるような親密な関係があり、父母の離婚後も交流を継続することがこどもにとって望ましい場合などで、今回の改正において、こどもの利益のため特に必要があるときは、家庭裁判所は、父母以外の親族とこどもとの交流を実施するよう定めることができます。

財産分与に関するルールの見直し

・財産分与の請求期間が2年から5年に伸長されます。

・財産分与において考慮すべき要素が明確化されます。

・財産分与に関する裁判手続の利便性が向上します。

養子縁組に関するルールの見直し

・養子縁組がされた後に、誰が親権者になるかが明確化されています。

・養子縁組についての父母の意見対立を調整する裁判手続きが新設されています。

 

※詳しくは、法務省ウェブサイトをご覧ください。

法務省|民法等の一部を改正する法律(父母の離婚後等の子の養育に関する見直し)について

お問い合わせ

子ども部 子育て課 子ども支援係
TEL:0269-22-2111(356,362)

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